2020年1月26日(日)に全国各地で、日商・金財DCプランナー認定試験(第24回)DCプランナー1級が実施されました。

基礎編は、全て四択問題に統一され、全体として難問・奇問は見られなくなりました。
特にA分野は DCプランナーとして知っておくべき基礎的な内容になったと思います。
社会保険労務士の方も多く受験されていると思いますが、満点が狙える内容だったのではないでしょうか。
B分野は、制度を中心に関連法規から出題されていました。
根拠も明らかな出題であったので、主要関連法規や改正点を学習していた方は、高得点が狙えたと思います、
C分野も DCとの関連性が強いテーマから出題され、個別株式の理論株価の算出などは 見られなくなりました。
その分、DCに携わっている方には取り組みやすい内容だったと思われます。
D分野は、リタイアメントプランに関する出題が増え、過去問だけで学習していた受験者の中には戸惑った人もいたのではないでしょうか。
いずれにしろ、基礎編は、2級からの知識をしっかり持っている受験者にとっては、基礎知識の確認のような出題となり、とても適切な内容であったと思われます。

応用編は、例年通りの出題パターンをベースにしながらもやや新しい切り口での出題がみられました。
第1問は 退職給付会計の問題です。これは過去試験において 繰り返し出題されているテーマであり、過去問を学習していた受験者は高得点を狙える内容だったと思います。
第2問は、退職一時金制度から他制度への移行問題です。こちらも、何度も取り上げられている内容であったの、受験者には取り組みやすかったのではないでしょうか。ただし、通常であれば見落すような事項がありました。それはY社の業種がサービス業であったということです。この点に気づかれた方はあまりいなかったのではないかと思います。もしかすると、第2問は受験者の皆さんが思っているほど、点数は伸びないかもしれません。
第3問は、確定拠出年金に関する手続き関連の出題です。こちらもテーマとしては真新しさはなかったです。たぶん、高得点が狙えたと思います。ただし、問59は「選択可能なものの記号をすべて解答用紙に記入しなさい」とあるので、全て指摘できなければ正答にはならい形式でした。
第4問は投資に関する問題です。ここ数年、問題形式が変更され、対応に苦労されていた方もあったのではないでしょうか。
今回は比較的オーソドックスな出題になっていました。
問60は 出題に誤植があったということで、受験者全員加点ということのようです。出題内容は算術平均と幾何平均の計算問題であり、難問でもありませんでした。
問61は、財産加重収益率を算出する問題でした。問題文中に「後掲の係数表を用いて」とあったので、難なく解答できたのではないでしょうか。
問62は、リバランスとリアロケーションに関する出題でした。退職期のリアロケーションに関して、リスク許容度の変化要因を示しつつ解答ができれば正解だと思います。
第5問は、リタイアメントプラニングに関する出題でした。これも例年通りです。ただし、問65の⓶は、公的年金と確定拠出年金を組み合わせた出題であり、過去にはなかった出題でした。もしかしたら 戸惑われた方もあったかもしれません。

多くの1級DCプランナーが誕生することを大変楽しみにしています。

ありがとうございました。

一般社団法人 企業年金・個人年金教育者協会