地域文化を学び、地域と協働する

諏訪実業高校は、商業科・会計情報科・服飾科の3つの学科と、定時制課程普通科を設置しており、それぞれが「スペシャリスト」としての学びを追求しています。

同校では、地域の産業を学ぶことに力を入れており、「文化ビジネス研究」の授業では、全学科の生徒が「諏訪の信仰と大社祭」などの伝統的文化や、地元の企業から直接地域産業の「価値」について学び、地域社会と協働して地域の課題解決を試みています。

また、学習成果を発表する「諏実タウン(すじつタウン)」では各学科の生徒が学科間の垣根を越えて協力し、地域の特産品であるカリンを使用した匂い袋を商品開発して、地域の方に対して高校生が販売実習を実施するなど、3年間の学習成果を披露するとともに、地域に貢献できる人材の育成を目指しています。

学びが形になる「諏実タウン」 生徒たちが商品開発を行った匂い袋

資格を武器に自分の進路を切り開く

「会計情報科」で簿記の指導にあたられている浅見先生にお聞きしたところ、「会計情報科では、1年時にすべての生徒が日商簿記3級を受験します。また、進学や就職する際に、資格によって専門的な学びの力を示すため、2級以上にチャレンジする生徒もいます。教員側も『資格フォローアップ』として、放課後にマンツーマンで指導を行うなど、資格取得にチャレンジする生徒たちをバックアップしています。また、各種実習の授業でも会計の知識は欠かせません。簿記の知識を活用し、会計面から支えています」とお話しいただきました。

生徒さんに簿記の学習についてお話を伺ったところ、「同じスタートラインで友達と競争したり協力しながら学ぶことができ、結果として得意科目になった」「簿記の授業で初めて知る言葉も多く、ニュースを見ていて、意味が理解できることが魅力」「簿記は仕組みが分かれば解けるようになることが面白い」「勉強していくうちに基礎が重要だと気づき、より深い学習をすることでさらに理解が深まる」「将来は教師になって簿記を教える立場になりたい」との声が寄せられました。