校長自らが簿記教育を先導

久留米商業高校においては、江頭校長先生自らが簿記教育を先導されておられ、また、自身は福沢諭吉の『帳合之法』はじめ古今東西の簿記に関する文献資料のたいへんな収集家でもあります。

同校長先生に簿記教育の意義についてお聞きしたところ、「経済活動を分析・判断する能力を向上させ意思決定能力の育成につながるもので、生徒の指導にあたっては、簿記の問題の解き方より、どうしてそうなるか理屈を教え理解してもらうことが重要です」とのことです。
また、「計算能力が高い生徒は比較的に簿記の理解度が高く、計算がきちんとできるようになることが基礎能力として必要」、「日商簿記検定はパターン学習だけでは対応できない。基礎学力とともに柔軟な発想が求められる」とのお考えのもと指導に当たられています。

なお、同校では、見聞を広めるため修学旅行ではアジア諸国をはじめ海外を訪れますが、最近では、簿記教育で国づくりを支えているベトナム(ハノイ)で企業を見学してきたとのことです。

帳簿組織の説明は電子黒板で行う 修学旅行(ハノイ企業見学)

簿記学習が視野を広げる

公認会計士を目指し簿記学習に励む生徒の皆さんに、簿記を学んでよかったことについてお聞きしたところ、「株式上場や不正会計、株価変動など企業や経済の動向に関心がもてるようになった」、「米国大統領選など海外の出来事にも関心をもつようになった」、「複式簿記の原理を知ることで、物事を見る視野が広がったように感じる」とお話しいただきました。