模擬問題300時間で難関突破

商業系学科では必須科目の簿記ですが、簿記部の皆さんは学校が休みの日も含め、一日中取り組んでいます。
「机を並べて取り組んでいますが、全員が足並みを揃えて進んでいる訳ではありません。各自が自分の学習計画表を持っており、進捗を把握しています」と顧問の鈴木先生。簿記部のモットーは「部費・教材費はないが、休みもない。あるのは夢と希望と充実した高校生活」だそうで、部活を休みたいときは、自分で計画を調整するのだそうです。
簿記部の皆さんは一日中簿記に取り組んでいるとはいえ、一体どんな活動をしているのでしょうか。
簿記部員にとって、最初の大きな関門は日商簿記2級だそうで、この難関突破に向け、模擬問題50問(1問2時間相当)を3セット=300時間相当の学習に取り組むことになります。これだけの勉強をする経験のある生徒さんは少ないとのことで、合格すると大きな成功体験になり、簿記を通して身につけた集中力と持続力で英検などの他の試験にも受かる生徒さんもいるそうです。

先輩を追って

日商簿記2級という難関を突破した勢いで1級も、更には公認会計士試験にも合格する卒業生が出始めました。鈴木先生のお話しでは、後輩たちがその姿を追い始めているそうで、インタビューでも、「簿記ができる人はカッコイイ」という回答や、会計専門職を志望する生徒さんが多い印象を受けました。
また、簿記部員は通常20名前後ですが、検定が近付くと毎回10名ほどが野球部やテニス部などから加わります。他のクラブの先輩でも「簿記はできるようになっておいた方がいい」と後輩にアドバイスするのだそうです。
加えて、日商簿記2級以上に合格していると授業料免除となる専門学校や大学があり、そうした制度を利用して進学した先輩も多くいることもあって、簿記部の合言葉(目標)は、「簿記で親孝行 簿記で社会貢献」となっています。