創立以来初の日商1級合格

陸上競技100m走で世界を目指し、今もトレーニングを欠かさない岡野さんが簿記と出会ったのは、水海道第二高校に入学してからでした。「それまでは簿記との接点はまったくなかった」岡野さんが、簿記の授業をきっかけに、商業科の先生による課外授業や、専門学校 立志舎の先生による出前授業に積極的に参加し、検定試験合格を励みとし、さらに上を目指したのです。

高校2年生で日商簿記2級に合格すると、毎週土曜日、専門学校に片道1時間30分かけて通い、高校3年生になって間もない2015年6月の検定試験で見事、高校創立以来初となる、1級合格を果たしました。

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入学直後の1カ月が勝負

そんな岡野さんに簿記の魅力を聞くと、「問題を解いて、正解なら必ず左側の数字、借方と、右側の数字、貸方が一致するところがいい」と語ってくれました。「人に教えるのも楽しい」と語る岡野さんの周りには、質問する友達の輪ができます。同校商業科には、簿記をはじめ検定試験にチャレンジする気風があり、資格を活かして進学する生徒も大勢います。

商業科の生徒は、必ずしも商業科を第一志望として入学しているわけではありませんが、卒業時には95%以上が「商業科で学んで良かった」と答えています(同校アンケート調査より)。その秘訣を商業科の渡邉先生は、「入学から1カ月が勝負。商業科で、何を目的に、どんなことを学ぶかを生徒が意識できるよう、特に入学直後のオリエンテーションでの説明を重視している」と語っています。

母校から日商簿記1級に合格者が生まれた今、後輩たちには「僕も、私も頑張る」という気運が高まっています。公認会計士を目指してさらなる勉強を続ける岡野さんと、後輩の皆さんの活躍に、これからも目が離せません。