英語はビジネスにおける世界共通語。実践的なビジネス英語力を磨き、世界へ挑んでください

ビジネスの取引や交渉場面で不可欠な英語力

これまで、どのような場面で英語力を活用してきましたか?

長年、総合商社に勤務して法務部やリスク管理部の業務に携わり、その後は関連会社で海外子会社の管理などに従事しました。法務部時代は国際取引における英文契約書の内容確認や契約交渉の際に英語が不可欠で、リスク管理部では海外企業の財務内容や決算書の調査で英語を活用していました。また、関連会社の管理部門責任者として海外子会社の現地経営者と議論や交渉を行う際にも、英語は欠かせないコミュニケーションツールでした。

商社退職後は、大阪大学大学院などで講師を務め、約10年にわたり英語による留学生向け講義を行ったほか、現在は国際ビジネスコミュニケーション学会(JBCA)、米国の「Association for Business Communication(ABC)」や韓国の「Korean Association for Business Communication (KABC)」などの国際的なビジネスコミュニケーション学会に参加し、発表を行う場面などで英語を使用しています。

「専門用語知識」と「論理的かつ合理的な説明力」が求められる

特にビジネス実務(または海外とのコミュニケーション)で求められる英語力は何だと思いますか?

ビジネス実務で最も重要となるのは、金融・会計・法律・為替および、「インコタームズ®(Incoterms®)」など貿易に関する英語の専門用語(テクニカルタームズ)の正しい知識です。        これらの知識がなければ、実務的な交渉や意思決定を行うことはできません。

また、語学力だけでなく「心構え」も非常に大切です。日本語特有の曖昧さや遠回しな表現は海外では通用しません。「自社の主張や自分の意見を明確に伝えること」が求められるので、情に訴えるのではなく、論理的な考え方で双方の損益・利害を明確にする「論理的かつ合理的な説明力」を持つことが重要だと思います。

外国人との積極的なコミュニケーションと、英語ニュースや英字新聞の活用が効果的

英語力を維持・高めるためにどのような取り組みをしてきましたか?また、おすすめの学習方法はありますか?

総合商社時代は、勤務先で若手社員を対象に週1回ほど英会話レッスンがあり、それを活用していました。また法務部では、共に仕事をしていた米国人や英国人の弁護士との会話において、仕事の内容のみならず積極的に雑談することを意識し、英会話力を鍛えました。

現在は、日常的にYouTubeで海外の英語ニュース番組を視聴し、リスニング力の維持に努めています。また、オンライン版の英字新聞を毎日チェックし、気になる単語やジャーナリスティックな表現を自作の「単語帳」にとりまとめて繰り返し復習しています。この学習方法はおすすめです。

また、街中や出先で困った様子のインバウンド(訪日外国人)の旅行者を見かけた際は、自ら積極的に「May I help you?」と声をかけています。相手を助けることに加えて、自身の実践的なスピーキングやリスニングの訓練の場になりますので、機会があれば役立つ方法です。

「実践的なビジネス英会話・コミュニケーション力」の習得に適した「日商ビジネス英語検定

こうしたなかで、日商ビジネス英語検定の内容について感想を教えてください。同検定の学習・受験により、どのような英語スキルを向上できますか?また、どのような方におすすめですか?

まず、事前にリハーサル(体験受験)があるので、本試験前に操作感や試験イメージを掴むうえで有用でした。

試験内容については、インコタームズ®をはじめとする「貿易英語」の実践的な知識を網羅的に習得できる点が良いと感じます。一般的な英会話とは異なる、貿易実務特有の表現やルールを体系的に身につけられる点が大きな強みです。

また、実際のビジネスシーンでそのまま使える「実践的なビジネス英会話・コミュニケーション力」を高められます。単なる日常会話レベルにとどまらず、実務に直結した対話力や対応力が鍛えられます。

このため、商社や銀行、メーカー、保険、物流・海運など、海外業務に携わるビジネスパーソン全般に強くおすすめします。また、将来こうした海外関連業務を目指す大学生や大学院生、留学生の皆さんにも最適です。高得点の獲得ができれば、就職活動で大きなアピールが可能です。さらに、企業の経営者や役員、管理職の方々にも是非挑戦していただきたい内容です。過去に得た英語スキルに留まり知識がさび付いたままか、最新のビジネス英語・実務ルールにブラッシュアップできているかを確認し意識を高めるための絶好の機会となります。

英語力を磨き、もっと海外に関心を

今後、英語スキルを高めたいと考えている方々へメッセージをお願いします。

近年は自動翻訳機やAIが発達していますが、英語の専門用語を深く理解することや、相手(海外の方々)の目を見て自身の言葉で熱意と説得力を持たせて意思疎通を図ることは、AIでは代替できません。個人が英語力を鍛える意義は、永久になくなることはないと考えます。

資源が限られる日本が持続的な発展をしていくには、引き続き貿易や海外ビジネスを拡大していくことが不可欠です。そのためには、国民一人一人が、海外に目を向けることと、異文化に触れるチャレンジ精神を強く持つことが非常に重要だと思います。

一昔前と比べ、今や東南アジアをはじめとする世界の若い世代は積極的に欧米の大学に留学し、非常に高い英語力を備えている方が多くなっています。

日本の若い方々やビジネスパーソンの皆さんも、「日商ビジネス英語検定」を活用して積極的にビジネス英語を学び、自信を持って世界へ飛び出していただきたいと思います。

Profile

久島 幸雄 Hisashima Yukio                        1951年福岡県生まれ。1974年、神戸大学法学部卒業。総合商社に約30年間勤務し、法務部における英文契約交渉やリスク管理部における海外企業調査、関連会社(合成樹脂・プラスチック専門商社)の常務取締役として海外子会社管理などを担当。退職後、大阪大学大学院や関西学院大学大学院などの講師として留学生向けに英語での講義に従事。現在は、自身が設立した「グローバル・ビジネスリスク研究所」でチーフアナリストを務めるほか、国内外のビジネスコミュニケーション学会などで精力的に活動中。