岐阜県立岐阜商業高等学校は日商簿記を「企業や社会から必要とされている資格」と位置づけ、全校を挙げて日商簿記資格取得に取り組んでいます。1年次に日商簿記3級と2級、2年次に1級、そして3年次は税理士の「簿記論」と「財務諸表論」、公認会計士試験短答式に挑戦しており、合格に向けて日夜勉学に励んでいます。日商簿記最難関の1級には毎年20名以上の合格者を輩出するとともに、高校生を対象とした全国規模の簿記大会でも優勝するなど、簿記教育において輝かしい実績を誇っています。2016年度から開催されている日商簿記―1グランプリにも毎年参加し、2019年度は16年度以来3年ぶりに最優秀の成績を修めてグランプリを勝ち取りました。

グランプリを獲得したチームメンバーは、同校簿記部の中でも学習時間や努力が突出しているチームです。2018年9月から1級の学習を始めて19年11月試験での合格を目指しましたが、過去問を繰り返し解いても点数が伸び悩み、正解と思っていた問題を間違えて自分の基礎力不足を痛感することも多かったようです。

また、仲間との真剣な議論は時に白熱し、長時間にわたることもしばしばありましたが、問題を分析する力だけでなく、出題の意図を読み取る力を身に付けることができ、この力を税理士や公認会計士になるための勉強に活用していきたいと、次のステージに向かって決意を新たにされています。

簿記部顧問の先生は、1級の合格および簿記―1グランプリでランキング上位に入るという目標を達成するため、基礎・基本を大切にする意識を改めて強く持ち、間違えた問題を何度も解きなおすとともに、仲間と議論を重ねて理解を深めることを目指すなど取り組み方を見直した結果、自らの成長を実感することができたことが最大の収穫であると、振り返っておられました。

【受験地商工会議所:岐阜】