日商簿記 [第164回1級・2023年6月11日施行]
大学(名古屋大学経営学科)に在学中の伊藤さんは、経営学や会計学を中心に学習に励んでおり、所属するゼミナールで管理会計を専攻されています。大学で初めて簿記に触れ、単位取得のために日商簿記3級を受験したことをきっかけに、会計学に深い興味を持ち、公認会計士を目指すようになりました。現在は、大学の勉強と並行して、公認会計士試験に向けて予備校にも通っており、予備校の先生の推薦で日商簿記1級を受験し、最も優秀な成績で合格されました。
勉強の工夫点については、まずは会計の基礎となる計算ができるようになるまで、計算練習に専念されました。計算に際しては、最速かつ正確に解けるように自分なりの下書きや解法を考えて解いていたそうです。計算力がある程度向上した段階で、予備校の先生の協力のもと、日商簿記1級の出題傾向や過去問の分析に取り組まれました。
大学に通いながら資格取得を目指すのは、時間的制約が厳しいことから、試験本番までの期間を逆算したうえで、毎日最低1時間は勉強時間を確保することとし、合格するために自身に足りないところはどこか、自分が今何をすべきかを考えて勉強計画を立てたそうです。
1級合格までの勉強を振り返ると、「必要な学習量が多くて大変だったことが印象深いです」と語る伊藤さん。その辛さを乗り越えて1級を取得したことで、会計学を本質的に理解することができるようになり、公認会計士試験の勉強も、1級取得以前と比べて成績が向上するとともに、大学の勉強でも1級の取得によって得た知識が大いに役に立ったとのことです。「1級のような難関資格を取得したのは今回が初めてで、自信に繋がったうえ、何より、会計の全体像がイメージできるようになったので、1級の勉強から得られたものは非常に大きいです。今後は、公認会計士としてのキャリアを歩むうえで、会計のスペシャリストとして、自身が持つスキルを示す資格の一つとして生かしていきたいです。また、公認会計士としてのキャリアを積みながら、簿記を知らない方に対して簿記の面白さを伝えていく活動にもチャレンジしてみたいです」と語ってくださいました。
【受験地商工会議所:名古屋(愛知県)】