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》》企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン《《
第312号(2015.11.15)
日本商工会議所
商工会議所年金教育センター
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〉〉〉CONTENTS〈〈〈
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【勉強会レポート】
1 〉DCプランナー勉強会 レポート
「厚生労働省企業年金部会提案について」(全3回)
第1回「弾力的な掛金拠出」
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2〉1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)認定試験
答案練習(全8回)
2015年度試験対策 [第7回]
D分野:国民年金基金、個人型年金、小規模企業共済制度
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【勉強会の開催情報】
3〉大阪で開催する勉強会のご案内
「ホンネで語り合う企業年金事情 2015冬期」
───────────────────────────────────
4〉大阪で開催する勉強会のご案内
2015年度「DCプランナー1級受検対策講座」(再掲)
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【日本商工会議所からのお知らせ】
5〉DCプランナー資格登録者の住所変更等手続きについて
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このメールマガジンは、企業年金総合プランナー(DCプランナー)認定試
験に合格し、1級または2級の資格を登録された方々に対する情報提供サービ
スの一環として、原則、毎月2回(1日および15日)送信しています。
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1 〉DCプランナー勉強会 レポート
「厚生労働省企業年金部会提案について」(全3回)
第1回「弾力的な掛金拠出」 佐野 邦明
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平成27年9月11日に開催された、厚生労働省の社会保障審議会企業年金部会
では、確定給付企業年金制度(以下DB)の弾力的な掛金拠出・柔軟で弾力的
な給付設計(リスク分担型DB)といった、従来の日本の企業年金制度とは発
想を異にする新たな提案が公表されています。本連載では3回にわたって、提
案の内容と提案実現のための解決すべき課題について解説します。第1回のテ
ーマは「DBの弾力的な掛金拠出」です。
なお、本稿の意見に関する部分は、筆者個人の見解であり、所属する組織・
法人のものではありません。
◇ DBの掛金拠出方法
DCでもDBでも給付額は拠出した掛金とその運用収益の合計であるという
原理(給付額=掛金額+運用収益)は同じです。ただし、DCでは「拠出する
掛金の算定方法」が年金規約で定められており、給付額に関する定めはありま
せん。
一方、DBでは「給付額の算定方法」が規約で定められ、その給付を賄うた
めの掛金がいくら必要であるかを計算して適用します。つまり、「拠出する掛
金が先に決まっていて給付は後から決まる」という仕組みがDCであり、「給
付が先に決まっていて必要な掛金を計算する」という仕組みがDBです。
DBの制度運営においては、「給付見込総額(注)」と「掛金収入見込総額
(注)+積立金(年金資産)」の関係を毎年検証します(継続基準の財政検証
といいます)。財政均衡状態「給付見込総額(注)=掛金収入見込総額(注)+年
金資産」、または、積立超過状態「給付見込総額(注)<掛金収入見込額(注)
+年金資産」の場合は特段の手当(掛金見直し)は必要ありませんが、積立
不足状態「給付見込総額(注)>掛金収入見込額(注)+年金資産」となった
場合は、掛金の引き上げを行い、給付金の支払いに支障が生じないようにし
ます。
(注)将来発生する運用収益の見込額(期待収益)の要素を控除した「現在価
値(現価)」で評価
積立不足は、株価の低迷など市場環境の悪化により、年金資産の運用収益が
当初想定した期待収益よりも低いなどの要因などにより発生します(市場環境
悪化→積立不足発生→掛金引き上げ)。市場環境が悪化している時期は、企業
業績も思わしくなく、そのような時期の掛金引き上げは企業業績の悪化に追い
打ちをかけることになり、DBを維持しようとする企業の意欲を阻害する結果
となります。
◇「弾力的な掛金拠出」に関する提案
厚生労働省の提案は、「不況期に発生すると予想される積立不足に備えて事
前に掛金を好況期に拠出する」ことにより「不況期に掛金引き上げをしなけれ
ばならない点がDBの維持を困難にする」という問題を解決しようとするもの
です。これは「Anti pro-cyclical(反経済循環的)な財政運営」として平成18
年にOECDが提案している掛金拠出の考え方と同様のものです。
「弾力的な掛金拠出」が実現すれば、不況期に不足金が発生したとしても、
予想した範囲内であれば、掛金の引き上げを回避することができます。一方、
好況期には不況期に備えて、本来必要な掛金を上回る余分な掛金を積み立てる
ことになります。しかし、好況期・不況期を通じて考えると、企業が負担する
掛金水準は安定化(一定の水準を維持)することが期待され、DBの維持が容
易になると考えられます。
◇「弾力的な掛金拠出」実現に関する課題
現在、DBの財政運営は「将来の予測に基づいて必要な掛金を事前拠出し、
予測と実態が乖離した際には事後的に過不足を調整する」という考え方で行わ
れています。「不況期に備えて好況期に本来必要な掛金を上回る拠出を行う」
という考え方は現在の財政運営の考え方の根本的な見直しとなるため、実務面
での詳細な検討が必要になると考えられます。
具体的には、(1)不況期に発生すると想定される積立不足をどのように予測
するか、(2)積立不足の予測値に関する客観性をどのように担保するか、(3)
積立不足を予測した制度運営を強制するか否か、(4)具体的な掛金拠出方法の
設定、などです。
また、DBの掛金算定は厚生労働省に認定された年金数理人によって行われ
ますが、掛金算定の基礎となる将来の予定収益(およびその基準となる年金資
産の運用方針)は企業の裁量に任されており、また、積立不足も一定の範囲内
で企業が選択することができるなど、企業にある程度の裁量権があります。
企業が拠出する年金掛金は税務上の費用(損金)となりますが、企業の裁量
範囲があまりに広いと「税務上の利益操作」が疑われる事例が発生する可能性
もないとは言えません。この面から、掛金の弾力的な設定を行う際の基準の明
確化や算定結果の第三者による検証等、税務当局の理解を得られるような実務
的な基準の確立が重要と考えられます。
次回は「リスク分担型DB」の提案内容について解説します。
*執筆者紹介
佐野 邦明
株式会社 シーエーシー 専門顧問
年金数理人、日本アクチュアリー会正会員
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2〉1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)認定試験
答案練習(全8回)
2015年度試験対策 [第7回]
D分野:国民年金基金、個人型年金、小規模企業共済制度
______________________________________________________________________
【問題】(2015年1月出題)
次の設例に基づいて、下記の各問《問1》~《問3》に答えなさい。
《設 例》
Aさんは、40歳の自営業者である。Aさんは、これまで住宅資金や教育資金
への対応に追われ、老後資金の準備は必ずしも十分とはいえない状態であった
が、老後資金準備の必要性は感じており、そろそろ本格的な準備を始めたいと
考えている。
Aさんが、知人のDCプランナーSさんに相談したところ、国民年金基金、
確定拠出年金の個人型年金、小規模企業共済制度の3つを老後資金準備の選択
肢として勧められた。
なお、Aさんの妻は37歳で、Aさん夫婦には2人の子供(11歳と8歳)がい
るが、教育資金等の必要資金は、現在の収入や貯蓄などで賄うことが可能であ
る。
《問1》 次の文章は、Sさんによる個人型年金と国民年金基金の比較に関す
る説明内容の一部である。文章中の空欄(1)~(3)に入る最も適切な語
句等を解答用紙に記入しなさい。
個人型年金は、原則として日本国内に居住している20歳以上60歳未
満の国民年金の第1号被保険者等が加入できるが、国民年金基金は、
日本国内に住所を有する60歳以上( (1) )歳未満で国民年金に任意
加入している者も加入できる。
また、掛金はどちらも所得控除の対象となるが、個人型年金の掛金
が全額小規模企業共済等掛金控除の対象となるのに対し、国民年金基
金の掛金は全額( (2) )控除の対象となる。
さらに、老齢給付については、個人型年金が基本的には確定年金で
あるが一時金の選択も可能であるのに対し、国民年金基金は、加入が
口数制であり、年金額や給付の型を加入者ごとに選択できるが、1口
目は必ず( (3) )年金を選択する必要があり、一時金による支給は
ない。
《問2》 Aさんは、個人型年金の拠出額等について検討した結果、今後20年
間(240カ月)、個人型年金に加入して、60歳まで毎月5万円ずつ拠出
していくことを決めた。個人型年金の運用利率は年2%とし、拠出時、
据置時、受取時ともに変わらないものとすると、65歳から15年間にわ
たり一定額ずつ取り崩した場合の毎年の個人型年金からの受取額はい
くらになるか、計算過程を示して答えなさい。
なお、税金・手数料は考慮しないものとし、計算過程および計算結
果における1万円未満の端数は四捨五入すること。また、運用の計算
上、掛金の拠出は毎月拠出ではなく、年1回まとめて拠出するものと
して計算すること。
《問3》 Aさんは、小規模企業共済制度にも関心を示し、Sさんから加入者
資格について説明を受けた。小規模企業共済に加入できる者について
説明した次の文章中の空欄(1)~(3)に入る最も適切な数値を解答用紙
に記入しなさい。
小規模企業共済に加入できる者は、以下の条件に該当する小規模企
業者である。
1.建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、
不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が
( (1) )人以下の個人事業主または会社の役員。
2.商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)
を営む場合は、常時使用する従業員の数が ( (2) )人以下の個人
事業主または会社の役員。
3.事業に従事する組合員の数が ( (1) )人以下の企業組合の役員
や常時使用する従業員の数が( (1) )人以下の協業組合の役員。
4.常時使用する従業員の数が( (1) )人以下であって、農業の経営
を主として行っている農事組合法人の役員。
5.常時使用する従業員の数が( (2) )人以下の弁護士法人、税理士
法人等の士業法人の社員。
6.上記1、2に該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同
経営者(個人事業主1人につき( (3) )人まで)。なお、共同経営者
とは、事業の経営において重要な意思決定をしているもしくは事業
に必要な資金を負担するなど、個人事業主とともに経営に携わって
おり、事業の執行に対する報酬を受けている者をいう。
※ 本練習問題の解答・解説については、資格登録者のみに公開しています。
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3〉大阪で開催する勉強会のご案内
「ホンネで語り合う企業年金事情 2015冬期」
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下記のとおり大阪で勉強会を開催いたします。
厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金等、各企業年金の動向や現
場の動き、実際の改革事例、退職給付会計の動向、基金やDBの資産運用動向、
DC投資教育の動向、諸外国の年金動向など幅広い内容をもとに、年金基金の
担当の方、企業の人事・労務担当の方、財務部門の方、事業主の方、運用機関
の方、コンサルタント等、それぞれの立場から自由に意見を語り合える場にも
してまいります。企業年金にご関心のある方のご参加をお待ちしております。
◆ 日 時:平成27年12月19日(土)14:30~16:30 (受付開始14:00)
◆ 会 費:3,500円(お支払方法は、お申込み完了後にお知らせいたします)
◆ 講 師:登録講師
1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
◆ 会 場:追手門学院 大阪城スクエア
大阪市中央区大手前1-3-20
(追手門学院大手前中・高等学校本館6階)
会場へのアクセス
http://www.otemon-osakajo.jp/outline/index.html
◆ 定 員:20名(先着順)
◆ 幹 事:みなとグローバル研究会 大阪大手門勉強会
◆申込先:参加を希望される場合は、下記のURLからお申込みください。
http://www.benkyou-j.com/study/detail.php?sid=196
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4〉大阪で開催する勉強会のご案内
2015年度「DCプランナー1級受検対策講座」(再掲)
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例年ご好評をいただいているDCプランナー1級試験の受験対策講座を今年
も開講いたします。2015年度は、マクロ経済スライドの初適用、被用者年金の
一元化など新たな動きがみられます。9月に衆院通過した確定拠出年金の普及
に向けた改正法案も見逃せません。本講座では、公的年金、企業年金等のエキ
スパートとして活躍されている講師をお招きし、基礎からわかりやすく講義し
ていただきます。
基本、全科目受講していただく前提で講義を進めます。ご予定の都合で全科
目は受講できない方には、一科目ずつ受講することも可能です。料金は、下記
の案内をご覧ください。
● スケジュールは下記のとおりです。
【基礎講座】
科目:公的年金
2015年11月21日(土)13:30~17:00
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
(大阪府大阪市中央区大手前1丁目3-49)
https://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
科目:退職給付会計
2015年11月28日(土)10:00~13:00
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
(大阪府大阪市中央区大手前1丁目3-49)
https://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
科目:企業年金及び確定拠出年金
2015年11月28日(土)14:00~17:00
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
(大阪府大阪市中央区大手前1丁目3-49)
https://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
科目:C分野及びD分野
2015年12月19日(土)10:00~13:00
会場:追手門学院 大阪城スクエア
(大阪府大阪市中央区大手前1-3-20)
http://www.otemon-osakajo.jp/outline/index.html
【直前講座】
科目:公的年金
2016年1月11日(月・祝)10:00~13:00
会場:追手門学院 大阪城スクエア
(大阪府大阪市中央区大手前1-3-20)
http://www.otemon-osakajo.jp/outline/index.html
科目:直前最終チェック(全分野)
2016年1月11日(月・祝)14:00~17:00
会場:追手門学院 大阪城スクエア
(大阪府大阪市中央区大手前1-3-20)
http://www.otemon-osakajo.jp/outline/index.html
●受講料:
全科目パックの受講料:20,000円(税込)
単科受講の場合、一科目の受講料:5,000円(税込)
※受講料は、当日会場にて現金で申し受けます。
※3科目以下の受講を希望される方につきましては、
申込フォームの「領収証の宛名」欄にその旨を記入
してください。
◆ 定 員:20名(先着順)
◆ 幹 事:みなとグローバル研究会 大阪大手門勉強会
◆ 申込先:参加を希望される場合は、下記のURLからお申込みください。
http://www.benkyou-j.com/study/detail.php?sid=194
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【日本商工会議所からのお知らせ】
5〉DCプランナー資格登録者の住所変更等手続きについて
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DCプランナー資格登録者で、住所や勤務先、メールアドレス等を変更した
場合は、お手数ではございますが以下のいずれかのサイトから登録情報の変更
をご連絡ください。ご連絡をいただかないと、情報誌や資格更新に関する案内
文書の送付、メールマガジンの配信等ができなくなりますのでご注意ください。
〇『DCプランナー専用サイト』基本メニュー内 登録情報変更(住所変更など)
のコーナー( https://dcplanner.cloud-cafe.club/ )
※ 1級および2級DCプランナーとして資格をご登録いただいている方の
専用サイトです。
同サイトのご利用に当たっては、最初にメールアドレス等をご登録いた
だく必要があります。
※ ご連絡の際は、「資格登録情報も合わせて変更する」ボタンをクリック
してください。
〇『商工会議所検定試験サイト』DCプランナー 登録情報変更連絡コーナー
( http://www.kentei.ne.jp/dcp/contact )
※ 『DCプランナー専用サイト』に未登録の方は、こちらからご連絡くだ
さい。
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次号(第313号)は、12月1日(火)に送信予定です。
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【企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン】
編集・発行:日本商工会議所 商工会議所年金教育センター
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このメールマガジンの内容に関するご意見・ご感想は、編集部までお寄せ
ください。
E-Mail:nenkin@jcci.or.jp
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《禁・無断転載》
このメールマガジンの著作権は、上記の発行者に帰属します。
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