1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)認定試験 答案練習(全8回)
~2015年度試験対策・第6回~
■企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン第310号(2015.10.15)掲載
C分野:運用商品の選択とパフォーマンス評価
今回は投資成果の評価を主題とした問題で、アセット・アロケーションの見直しに関する穴埋め問題、シャープ・レシオ及びインフォメーション・レシオの理解が問われています。
《問1》の「解答・解説」
確定拠出年金加入者にとって重要な考え方のひとつに「アセット・アロケーションの見直し」が挙げられます。大別して次の二種類がありますので覚えておきましょう。
(i)リバランス
保有しているポートフォリオが、時価の変動によって最初に決めたアセット・アロケーションから大きくずれた場合に行います。
(ii)リアロケーション
市場環境の大きな変化によって、期待リターンやリスクの見通しが変化したとき、リスク許容度が変化したときに行います。
穴埋めの解答は下記のとおりです。
確定拠出年金の加入者は、現在保有している運用商品を売却・解約して、他の運用商
品に買い換えることができるが、これを( ①スイッチング )(=預替え)という。加
入者には、少なくとも( ②3カ月 )に1回は(①スイッチング)の機会を与えなけれ
ばならないが、必ずしも(①スイッチング)をしなければならないわけではない。
なお、(①スイッチング)は、( ③ リバランス)(=目標とする金融商品の保有割
合から乖離したアセット・アロケーションを目標割合に修正すること)などに伴い行わ
れる。
《解答》 ①スイッチング ②3カ月 ③リバランス
《問2》の「解答・解説」
投資信託A、B、Cについてシャープ・レシオを計算します。
シャープ・レシオは、(トータルリターン - リスクフリーレート)/標準偏差により算出します。
投資信託A:(5.5-0.2)÷6.0=0.883…
投資信託B:(7.0-0.2)÷6.5=1.046…
投資信託C:(3.5-0.2)÷4.5=0.733…
この結果より、シャープ・レシオの数値が高い順に、投資信託B=60%、投資信託A
=30%、投資信託C=10%の割合で構成されたポートフォリオで投資することになりま
す。したがって、期待収益率は下記のとおりになります。
7.0%×0.6+5.5%×0.3+3.5%×0.1=6.2%
《解答》 期待収益率 6.2%
《問3》の「解答・解説」
投資信託A、B、Cについてインフォメーション・レシオを計算します。
インフォメーション・レシオは、(トータルリターン - ベンチマークリターン)/トラッキングエラーにより算出します。
投資信託A:(5.5-4.5)÷1.0=1
投資信託B:(7.0-6.5)÷1.4=0.357…
投資信託C:(3.5-3.0)÷0.8=0.625
インフォメーション・レシオの数値が最も低いのは投資信託Bとなります。
《解答》 投資信託B