企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン第158号(2009.6.15)
C分野:パーフォマンス評価

株式投資信託のパフォーマンス評価尺度に関する以下の内容の問題です。
(1) トータルリターンの算出
(2) シャープレシオの算出
(3) 定性評価とは

《問1》の「解答・解説」
株式投資信託の投資収益率を求めようとする場合、基準価額の変動に伴うキャピタルゲインと、分配金の受取すなわちインカムゲインの双方を含めたトータルリターンの立場で考えることが重要です。トータルリターンは以下の式で表すことができます。
トータルリターン=(キャピタルゲイン+インカムゲイン)/期初投資金額
=[(期末基準価額-期初基準価額)+分配金] /期初投資金額

トータルリターンはそれぞれ次のように計算できます。

A:[(10,000円-10,000円)+52円]/10,000円×100=0.52%
B:[(10,400円-10,200円)+120円]/10,200円×100=3.137…≒3.14%
C:[(9,500円-9,400円)+300円]/9,400円×100=4.255…≒4.26%
(小数点以下第3位四捨五入)

<答>A=0.52%,B=3.14%,C=4.26%


《問2》の「解答・解説」
シャープレシオはそれぞれ次のように計算できます。

A:(0.52-0.5)/1.5=0.013…
B:(3.14-0.5)/1.5=0.66
C:(4.26-0.5) /1.5=0.537…
したがって、シャープレシオの観点からBを選択すべきであるとわかります。

<答>Bを選択する


《問3》の「解答・解説」
定性評価は、数値で( (1) E.表せない )項目を比較・評価することであり、( (2) B.運用 )会社の組織や人材、( (2) B.運用 )プロセスなどの実態を、質問状や直接インタビューを通じて調査するのが一般的である。また、( (3) H.ファンドマネージャー )の資質やディスクロージャーの質なども評価の対象となる。

語句群が与えられているので、極めて平易な問題でした。定性評価は、パフォーマンス評価の一手法です。運用哲学、運用プロセス、ポートフォリオ、人材、運用成果評価など、運用機関にフォーカスした評価であるという基本を忘れなければ、一見迷いやすい語句を切り捨てることができたでしょう。

<答>(1) E (2) B (3) H