1. 趣旨
2. 「日商マスター」の認定要件
2. 日商マスター認定までの流れ
3. 認定要件となる商工会議所検定試験
4. 日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修

1.趣旨

パソコンやインターネットが急激に普及し、企業はもとより個人の社会生活においても不可欠なインフラとなるなど、本格的なIT社会、ネット社会が到来しています。ネット社会における企業ではIT(情報通信技術)の利活用が要請されており、その人材の育成が急務になっています。こうした中で、企業実務を踏まえ、業務に合わせたIT利活用の指導や中小企業に対するIT化支援、人材育成などができる指導者が求められています。

また、学習・指導の手法として、従来の集合研修や対面指導に加えて、インターネットを利用した「eラーニング」が普及してきており、eラーニングを効果的に取り入れた指導やeラーニングにおける適切な学習支援ができる指導者も求められています。

日本商工会議所は、上記のことを踏まえ、企業や教育現場において、求められるニーズに対応した質の高い指導ができる指導者を育成・認定することを目的として「日商マスター認定制度」を実施します。

2.「日商マスター」の認定要件

日商マスターの認定要件は下記の6つとなります。

1. 認定要件となる商工会議所検定試験に合格すること
2. 日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修を受講すること
第1段階 / 第2段階
3. 「日商マスター知識試験」に合格すること
4. 日商簿記3級以上あるいは電子会計実務検定初級以上に合格すること
5. 指導実績リスト・指導実績レポートを提出し、一定基準以上の評価を得ること(第1次審査)
6. 面接で認定要件を満たしていると評価されること(第2次審査)

3.日商マスター認定までの流れ

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1. 認定要件となる商工会議所検定試験に合格する

後掲「4.認定要件となる商工会議所検定試験」のいずれかを取得してください。簿記検定、販売士検定は全国統一日で実施する統一試験ですが、「日商PC検定(文書作成)(データ活用)」「EC実践能力検定」「電子会計実務検定」は統一試験ではなく、随時受験することができるネット試験ですので、各地ネット試験施行機関においてご都合に合わせて受験していただくことが可能です。また、平成18年3月末までに取得された「日本語文書処理技能検定」「ビジネスコンピューティング検定」も有効です。

※詳細は「4.認定要件となる商工会議所検定試験」をご覧ください。

2. 日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修を受講する(第1段階)

1. まず、第1段階の「教育技法」「eラーニング指導法」のeラーニングを受講していただきます。受講に当たっては、下記の「受講申込フォーム」から受講申込をしてください。折り返し、日本商工会議所からeラーニング学習サイトのログインに必要なID、Passwordを電子メールで送信します。(※Passwordは後日、変更することが可能です。)
2. 指定されたID、Passwordを使用し、eラーニング学習サイトにログインして、第1段階eラーニングを開始してください。指導者の基本姿勢やeラーニング概論、特徴など指導者に必要な基本的な知識を学ぶもので約9時間の学習内容になっています。受講方法などの詳細につきましては、下記の「eラーニング受講説明書」をご覧ください。
3. 次に、集合研修を受講していただきます。第1段階eラーニングを修了した方に対し、集合研修の開催案内を電子メールでご連絡いたしますので、「日商マスター」のサイトから、受講申込みをしてください。集合研修は年2回開催する予定にしています(開催日程が決まり次第、検定ホームページ等でもご案内いたします)。研修内容は、eラーニングで学んだ知識を踏まえ、ロールプレイにより実践を学ぶとともに、キャリア形成支援や中小企業のIT化支援に係る知識を修得するもので、3日間の日程で実施します。
※学習内容の詳細は「5.日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修」をご覧ください。
4. 第1段階のeラーニングおよび集合研修の受講を修了した方を「日商アソシエイトマスター」の資格を付与し、証明書を発行いたします。(※「日商アソシエイトマスター」の有効期間は3年間となります。「日商マスター」を目指す方は、3年間のうちに、第2段階の学習に進んでいただく必要があります。)

3. 日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修を受講する(第2段階)

1. 「日商アソシエイトマスター」の資格を付与され、更に「日商マスター」を目指す方は、第2段階「教育技法」「eラーニング指導法」のeラーニングを受講していただきます。第1段階同様に、下記の「受講申込フォーム」から受講申込をしてください。折り返し、日本商工会議所からeラーニング学習サイトのログインに必要なID、Passwordを電子メールで送信します。
2. eラーニング学習サイトにログインし、第2段階eラーニングを開始してください。受講者の気持ちを捉えての効果的な指導法やeラーニング指導におけるドロップアウト防止策など、指導を受ける側の個別ニーズに対応した指導について学ぶもので、約6時間の学習内容になっています。
3. eラーニングが修了したら、第2段階の集合研修を受講していただきます。第2段階eラーニングを修了した方に対し、集合研修の開催案内を電子メールでご連絡いたしますので、受講を希望する場合、「日商マスター」のサイトから、受講申込みをしてください。第2段階の集合研修についても年2回開催する予定にしています(開催日程が決まり次第、検定ホームページ等でもご案内いたします)。eラーニングで学んだ知識を踏まえ、ロールプレイにより実践を学ぶとともに、キャリア形成支援や中小企業のIT化支援に係る実践を学ぶもので、3日間の研修になっています。
※学習内容の詳細は「5.日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修」をご覧ください。

4. 「日商マスター知識試験」に合格する

1. 第2段階の集合研修を受講修了された方は、「日商マスター」の認定を目指し、1年以内にネット試験で実施される知識試験を受験し、合格してください。
2. 試験問題は、教育技法やeラーニング指導法、IT関連の基本的知識などeラーニングおよび集合研修で学んだ知識について問うもので、70点以上(100点)が合格となります。知識試験は、ネット試験で行いますので、指定教育機関(ネット試験会場)でご受験ください。
※会場は、別途、ご案内いたします。

5. 日商簿記3級以上あるいは電子会計実務検定初級以上に合格する

日商簿記3級(電子会計実務検定初級)以上の資格取得については、(7)の日商マスター認定希望の申請時までに合格することが必要です。申請時までであれば取得時期は問いません。

6. 日商マスター認定を申請し、必要書類を提出する(第1次審査)

知識試験に合格後、日商マスター認定を日本商工会議所に申請してください。

認定試験は 年3回(予定)実施し、書類審査による第1次審査と面接試験による第2次審査から成ります。
第1次審査に際しては、第1次審査の申請締切日に合わせて「日商マスター認定希望」申請フォームからご申請いただくとともに、下記2点の書類を担当宛に送付してください。(認定試験第1次、第2次審査の日程は、第2段階の集合研修を受講修了された宛にご連絡する他、検定ホームページ等でもご案内いたします)。

第1次審査後、申請者全員に結果を通知いたしますので、第1次審査を通過した方は、第2次審査(面接試験)を受けていただくことになります。一定の基準に達しない場合には、以後の指導に活かせるよう、どの点で何が足りないのかの所見を提示いたしますので、次回に再チャレンジしてください。

1. 指導実績リスト・指導実績レポート
2. 日商簿記3級(電子会計実務検定初級)以上の合格証書コピーあるいは証明書 等

指導実績リスト・指導実績レポート
書式ダウンロード (shoshiki.lzh 32KB)

1. 指導実績リストは、日商マスターを志望されてからこれまでの指導実績を指導対象、指導内容の概要などをリストにまとめていただきます。その中でも特に評価して欲しい指導実績については、詳細をレポートで提出していただきます。
2. 指導実績レポートは、指導の目的、指導目的達成のための方法(手段)としてどのような準備したか、指導の内容、指導結果としてどのように効果(改善)があったか、などについてまとめていただきます。
3. 第1次審査では、指導実績リスト、レポートをもとに、これまでの指導実績において、日商マスター認定申請までの過程で学んだことをいかに活かしたか、指導目的達成のためにどのような点で工夫をしたか、指導対象のニーズに合った適切な指導ができたか等について評価いたします。

7. 面接試験(第2次審査)

第2次審査は、日本商工会議所にて、面接試験を実施いたします。試験委員より、第1次審査でご提出していただいた指導実績リスト・レポートの内容について問い、指導者としての問題解決力や実践力などを評価いたします。

この面接試験に合格された方を「日商マスター」 として認定させていただきます。

4.認定要件となる商工会議所検定試験

「2.日商マスターの認定要件」の(1)に該当する検定試験は、以下のいずれかに該当することが必要です。

  • 日商PC検定(文書作成)2級以上の合格
  • 日商PC検定(データ活用)2級以上の合格
  • EC実践能力検定2級以上の合格
  • 電子会計実務検定中級以上の合格
  • 日商簿記検定2級以上の合格者で、かつ日商PC検定3級(文書作成)もしくは(データ活用)の合格
  • 販売士検定2級以上の合格者で、かつ日商PC検定3級(文書作成)もしくは(データ活用)の合格

旧資格の取り扱いについて

「日本語文書処理技能検定」「ビジネスコンピューティング検定」は平成18年3月31日をもって終了しておりますが、認定要件となる商工会議所検定試験としては有効です。

  • 日本語文書処理技能検定2級以上の合格
  • ビジネスコンピューティング検定2級以上の合格
  • 日商簿記検定2級以上の合格で、かつ日本語文書処理技能検定3級もしくはビジネスコンピューティング検定3級の合格
  • 販売士検定2級以上の合格で、かつ日本語処理技能検定3級もしくはビジネスコンピューティング検定3級の合格

5.日本商工会議所が指定するeラーニングおよび集合研修

(1)eラーニング

第1段階

教育技法 約3時間

  • 指導者の基本姿勢
  • 指導方法の種類
  • 教育プランの作成方法
  • 質疑応答の方法
  • 視聴覚教具の使用方法
  • 適切な表現方法
  • 効果的なプレゼンテーション方法

など

eラーニング指導法 約6時間

  • eラーニングの基礎知識
  • eラーニングと学習支援者
  • 双方向コミュニケーション理論
  • 学習者を知る
  • 学習スケジュールの組立て方
  • eラーニングにおける法令遵守
  • ガイドラインに従った学習支援

など

第2段階

教育技法 約2時間

  • 指導者の役割
  • 指導における留意点

など
eラーニング指導法 約4時間

  • メンタガイドの作成法
  • eラーニングコンテンツ作成
  • ドロップアウト防止対策
  • オンラインカウンセリング技法
  • コース評価のデータ分析

など

(2)集合研修

第1段階(3日間)

  • 教育技法
    対面講義(学習)における指導の実践:「教育技法」の基本知識を踏まえ、カリキュラム、レッスンプランの作成、指導の手法などについてロールプレイで学ぶ。
  • eラーニング指導法
    eラーニングにおける学習支援の実践:「eラーニング指導法」の基礎知識を踏まえ、受講者を学習修了までに導く支援方法などについてロールプレイで学ぶ。
  • キャリア形成支援
    キャリアデザインに関わる情報の収集・活用:キャリア支援や人材育成補助金に関する機関(ハローワーク、ジョブカフェ、雇用促進センター、ヤングジョブスポット、職業能力開発協会など)の基本的役割を知り、補助金やプログラムに関する情報の収集方法、活用方法について学ぶ。
  • 中小企業のIT化支援
    中小企業におけるIT環境のトラブルシューティング:インターネット接続、LAN環境、パソコンハードに関して発生したトラブルに対し、状況の把握、障害の切り分け、ベンダーへ状況説明ができる知識とスキルを学ぶ。

第2段階(3日間)

  • 教育技法
    対面学習における受講者ニーズに対応した指導の実践:「教育技法」の基本知識を踏まえ、受講者の個別ニーズへの対応方法などについてロールプレイで学ぶ。
  • eラーニング指導法
    eラーニングにおける学習支援の実践:「eラーニング指導法」の基礎知識を踏まえ、受講者のニーズに合わせた学習支援方法などについてロールプレイで学ぶ。
  • 中小企業のIT化支援
    中小企業のIT経営へのサポート:中小企業がパソコンやネットワーク環境を導入する際の状況把握、導入する目的などを理解し、ベンダーとの仲介役を務めることができる知識、スキルを学ぶとともに、電子入札に係る手続き、手順について修得する。
  • キャリア形成支援
    キャリアカウンセリングの理解:個々人のキャリア形成支援のために必要なカウンセリングの手法や雇用能力開発機構、職業訓練校などのキャリアコンサルタント事業などの事例を学ぶ。
  • 最新の企業活動の課題
    CSRの問題などその時々に注目されている企業活動に関する課題について具体例を学ぶ。