サービス業を営む会社の会計処理(役務収益・役務費用)

これまでは商業簿記では商品売買を営む企業を想定した出題がなされてきました。しかし、現実にはいろいろな企業が存在し、特に現代ではサービス業を営む企業が著しく増加しています。したがって、検定試験においても、経済のサービス化を踏まえ、商品売買業以外の事業を営む企業を対象とした簿記もしくは会計処理を問う問題も出題することを明らかにしました。

<仕訳例>
(1) ①資格試験の受験学校を経営している日商学園は、7月20日、8月開講予定の簿記講座(受講期間1年)の受講料¥900,000を現金で受け取った。
②3月31日、本日決算にあたり上記①の取引について収益を計上した。なお、上記講座は決算日現在、全体の3分の2が完了している。

(2) ①旅行業を営む東日本ツーリスト株式会社は、4泊5日のツアーを企画したところ、顧客10名からの申込みがあり、代金合計¥600,000を現金にて受け取った。
②上記①のツアーを催行し、宿泊代や移動のための交通費や添乗員への報酬など、¥400,000を小切手を振り出して支払った。

(3) ①建築物の設計・監理を請け負っている株式会社中央設計事務所は、給料¥300,000および出張旅費¥160,000を現金にて支払った。
②顧客から依頼のあった案件について建物の設計を行ったが、①のうち給料¥100,000および出張旅費¥30,000が当該案件のために直接費やされたものであることが明らかになったので、これらを仕掛品勘定に振り替えた。
③上記の案件について、設計図が完成したので、これを顧客に提出し、対価として¥250,000が当座預金口座に振り込まれた。役務収益の発生に伴い、対応する役務原価を計上する。

 

No. 借方科目 金額 貸方科目 金額
(1)-① 現金 900,000 前受金 900,000
(1)-② 前受金 600,000 役務収益 600,000
(2)-① 現金 600,000 前受金 600,000
(2)-② 役務原価

前受金

400,000

600,000

当座預金

役務収益

400,000

600,000

(3)-① 給料

旅費交通費

300,000

160,000

現金 460,000
(3)-② 仕掛品 130,000 給料

旅費交通費

100,000

30,000

(3)-③ 当座預金

役務原価

250,000

130,000

役務収益

仕掛品

250,000

130,000