第109回簿記検定試験問題の出題の意図



 商工会議所の簿記検定試験は、簿記の普及向上を図り、企業経営の健全化と経済社会の発展に寄与することを目的として施行しており、今回で109回目を数えるに至りました。

 昭和29年11月の創設から平成16年度末までの1級〜4級の受験者数の累計は約1,700万人を数え、このうち約648万人の方々が合格されており、わが国有数の資格・検定として、社会から高い信頼と評価をいただいております。最近では、経理担当者だけではなく、全ての社会人に役立つ知識ということで、受験者数も年々増加し、平成16年度は昨年度に引き続き、年間受験者数が55万人(1級〜4級の合計)を超えるにいたっております。

 この間、経済社会の変化や会計制度の変革、会計手法の改革、管理手法の進展などに対応し、簿記検定試験の内容の一層の充実を図り、社会的・公共的評価を維持していくために、「出題区分表」や「許容勘定科目表」を絶えず見直すとともに、出題の形式にも工夫を重ねてまいりました。

 日本商工会議所では、受験される方々の学習の手助けになるように、平成13年6月に施行した第98回簿記検定試験から、試験終了後に級ごとの「出題の意図」(1級〜3級)を公表しております。去る2月27日(日)に施行した第109回簿記検定試験の「出題の意図」は、次のとおりですので、今後の学習等のための参考資料としてご活用ください。

 今回の答案をみると、勘定科目の誤字や脱字による失点が増加しておりますので、勘定科目名を正確に理解し、省略せずに記入することはもちろんのこと、漢字の正確な表記にも注意を払うなど、ケアレスミスによる失点がないよう心がけてください。また、取引を丹念に仕訳して解答を導く問題や、処理方法の違いによる記帳の問題など、簿記の基本事項を問う出題に関しての失点も目立ちますので、もう一度原点にたちかえり、取引を正確かつスピーディーに処理できるよう繰り返し練習するなど、基本事項の理解が望まれます。これらを参考にして、受験される皆様方が一層研鑚されることを期待いたします。

 簿記教育に携わる指導者の方々におかれましては、上記の点につきまして受験者にご指導いただきますとともに、この出題の意図を活用していただき、過去問題のパターンの習得に終始することなく、簿記の知識を応用できる真の簿記能力の養成に向けて、受験者をご指導くださいますようお願いいたします。

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