第108回簿記検定試験問題の出題の意図



 商工会議所の簿記検定試験は、簿記の普及向上を図り、企業経営の健全化と経済社会の発展に寄与することを目的として施行しており、今回で108回目を数えるに至りました。

 昭和29年11月の創設から平成15年度末までの1級〜4級の受験者数の累計は約1,700万人を数え、このうち約640万人の方々が合格されており、わが国有数の資格・検定として、社会からは高い信頼と評価をいただいております。最近では、経理担当者だけではなく、全てのビジネスパーソンに役立つ知識ということで、受験者数も年々増加してきており、平成15年度は55万人(1級〜4級の合計)を超えるにいたっております。

 この間、経済社会の変化や会計制度の変革、会計手法の改革、管理手法の進展などに対応し、簿記検定試験の内容の一層の充実を図り、社会的・公共的評価を維持していくために、「出題区分表」や「許容勘定科目表」を絶えず見直すとともに、出題の形式にも工夫を重ねてまいりました。

 日本商工会議所では、受験される方々の学習の手助けになるように、平成13年6月に施行した第98回簿記検定試験から、試験終了後に級ごとの「出題の意図」(1級〜3級)を公表しております。去る11月21日(日)に施行した第108回簿記検定試験の「出題の意図」は、次のとおりですので、今後の学習等のための参考資料としてご活用ください。

 今回の答案をみると、3級の問題のうち、問題文の指示では語群の中にある番号で答えるべきところを、勘定科目そのものを記入している答案や直接法で答えるべきところを間接法で答えている答案など、その指示に従わずに回答して点数を落としている答案が少なからずありました。指示どおりに解答しなければならないことは、簿記の知識を問う以前に、ビジネス社会においては、当然のこととして求められるルールです。ごく基本的なこととなりますが、問題文をよく読み、その指示に従って解答することを改めて確認してください。また、不注意による桁の間違いや、勘定科目の誤字・脱字による失点が多く目立つことから、金額については3桁ごとにカンマで区切ることや、勘定科目名を正確に理解し省略せずに丁寧に記入する習慣を普段から身につけるなど、ケアレスミスによる失点がないように心がけてください。これらを参考にして、受験される皆様方が一層研鑚されることを期待いたします。

 簿記教育に携わる指導者の方々におかれましては、上記の点につきまして受験者にご指導いただきますとともに、この出題の意図を活用されるなど、パターン化した知識のみならず、その知識を応用できる真の簿記能力の養成に向けて、受験者をご指導くださいますようお願いいたします。

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